鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。

「そんなとこで何やってんの」


「えっ?」


「あ、あ、蓮さまっ!」


レンくんが、靴を履いた状態で昇降口に立っていて……不自然な笑みを浮かべている。


「何もしてないですよ!ね!成瀬さん?」


「あ、えっと…は、い。」


レンくんに見えないように、もう一度私を睨んだ女の子たち。


「じゃあ、失礼します、蓮様!」


甘いお菓子のような可愛らしい声でレンくんにお辞儀をした女の子たちは、私に牽制をするように踵を返して去っていった……


その瞬間に私の足からは力が抜けて、冷たい床に膝から崩れ落ちてしまう。


「成瀬さん!大丈夫?」


「れ、んくん……なんでここに…」


「仕事終わって、今学校来たんだ。」


あぁ、そっか……仕事……


レンくんも大変だ………