「だけど、その過剰な気持ちのせいで、桜妃はさらわれた。そして、傷つけられた、何箇所も……1番深かったのがあの額の傷だ…3年経った今も消えない。」


「…お前の判断は桜妃を守る、っていう面では正しいのかもな。…桜妃の気持ちは……終わるだろうけど…」


なんて…俺に関しては、桜妃の心も、身も傷つけたから、人のこと言えねぇよな。


はっ、と自分の情けなさを心の中で嘲笑う。


桜妃は……このことを知ったら、、もう一度傷ついたとしても……鳳条の元に行くだろうな。


脆く、弱く、、でも芯は強い子だから。


大切な人が傷つくのを1番嫌う子だから。


「仕方ねぇな。もし、桜妃が毎日泣いて帰ってきても、俺がなんとかしておく。だから、お前は!」


「はい、」


「1日でも、1時間でも早く解決して、桜妃のこと迎えに来いよ。」