鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。

「桜妃!これよ!可愛いでしょ〜桜妃のために買っておいたの!」


お母さんが見せてくれたのは、白と赤の大きな花がいくつか散りばめられている、薄ピンク色の可愛らしい浴衣。


「私似合うかな…」


「桜妃しか似合わねぇよ。」


「そうよね!琉斗!」


それは……お世辞でも嬉しい。


「着付けはお母さんやってあげるから、桜妃は髪型とか考えたら?あ、そうだ!メイクもする?」


メイク………したことないけど、それで可愛くなれるなら……してみたい…。


鳳条先輩に可愛いと思われたい、その一心で私は縦に首を曲げた。


「よし!決まり!当日は琉斗も協力してね!」


「りょーかい」


お母さんとお兄ちゃんの優しさに、私は何度も何度も感謝をした。