鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。

家までおくる、と言ってくれた鳳条先輩に、申し訳ないからと断って、私は1人家路についた。




「お母さん!浴衣ってある?」


家に帰ってすぐ、お母さんに尋ねる。


「浴衣?必要なの?」


「彼氏とデート、だろ?」


鳳条先輩が彼氏じゃないのを知っているくせに、からかってくるお兄ちゃん。


「違うよ、私の片思いだもん。」


「あらあら、好きな人!?それは可愛くしていかなくちゃね!」


お母さんはいつだって、私の味方でいてくれる。


お兄ちゃんとお父さんは、私に彼氏なんて出来なくていい、って言うけど、お母さんだけは

『桜妃にも好きな人とか彼氏ができるといいね、好きな人がいるってすっごく楽しいのよ!』

なんて言ってくれていた。