斗愛くんの色気が一気に増した気がします。
一息ついて斗愛くんが椅子に座るように促しました。
「ちょっと俺の話聞いてくれない?」
そう言う斗愛くんは憑き物が落ちたようにすっきりした顔をしていました。
いっぱいいっぱいで言葉がとっさに出てこない恋桃は何とかこくんとうなずきました。
それを確認すると斗愛くんは静かに語りだしました。
□
俺には物心ついた時には両親がいなかった。
俺を引き取ってくれた叔父が言うには、無理心中だったらしい。
父親が母親を殺し、父親も自ら命を絶ったという。
原因は何だかわからない。
そもそも父親は普通じゃなかったらしい。
「いつかそんなことをすると思った」
それが周りからの反応だった。
「だからあんな奴に姉さんを渡したくなかったんだ」と何度叔父に言われただろう。
父親は母親を愛していたのだ。
それはもう母親を監禁するほどに。
一息ついて斗愛くんが椅子に座るように促しました。
「ちょっと俺の話聞いてくれない?」
そう言う斗愛くんは憑き物が落ちたようにすっきりした顔をしていました。
いっぱいいっぱいで言葉がとっさに出てこない恋桃は何とかこくんとうなずきました。
それを確認すると斗愛くんは静かに語りだしました。
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俺には物心ついた時には両親がいなかった。
俺を引き取ってくれた叔父が言うには、無理心中だったらしい。
父親が母親を殺し、父親も自ら命を絶ったという。
原因は何だかわからない。
そもそも父親は普通じゃなかったらしい。
「いつかそんなことをすると思った」
それが周りからの反応だった。
「だからあんな奴に姉さんを渡したくなかったんだ」と何度叔父に言われただろう。
父親は母親を愛していたのだ。
それはもう母親を監禁するほどに。



