とても新鮮で満足しました。

こういう時の記憶力が伊達じゃありませんね。

きらきらとした眼差しを向けていると先輩はふぅと息を吐き、恋桃の目を真っすぐ見てきました。

先輩の目はいつ見ても澄んでいます。

ハイライトが入っているわけではありませんが、その目を向けられるとつい何も考えずに眺めてしまいます。

今日も綺麗・・・。


「分かった。デートしてあげる」
「いいんですか!?」
「その代わり、家には絶対来ないでね」


先輩が注意するように恋桃の顔をびしっと指しました。

何で手までそんなに綺麗なんですか。完璧すぎます。


「了解です。ご安心ください。恋桃は先輩が嫌がることなんて絶対にしませんから!」
「大げさだなぁ」


先輩は恋桃の言葉を聞くとクスクスと笑い始めました。

以前の先輩は戸惑ってばかりいましたが、最近では恋桃の発言や行動に対し笑ってくれるようになりました。