「私はお前はあんまり好きじゃない」
小学2年生の時、おばあちゃんに言われた言葉で泣きました。
きっとこれが人生で初めて心に傷がついた日だと思います。
当時の私はわがままで暴力的でした。
今思うと確かにこんな子供ちっとも可愛くないですね。
でも、こんな子供でも心に傷ができてしまうんです。
私はおばあちゃんが好きだったので今思い出すだけでも胸が苦しくなります。

時が経って小学6年生。
さすがの私も大人しくなってきました。
今でも変わりなくおばあちゃんが好きです。
おばあちゃんとお買い物に行くのが好きでした。
何も起こらない平和すぎるくらいの真夏。
きっと私は平和ボケでもしていたのでしょう。

ある夏の日、母とおばあちゃん家に行き、お買い物に出掛けるとウキウキしていました。
しかし車に乗ったのは私と母の2人だけ。
「おばあちゃんと一緒にお買い物しないの?」
母に尋ねると
「今日は暑くて家にいたいんだって」
そっか。。と寂しい気持ちになりました。
母は気を遣ってくれて
「家に帰ったらまた遊びに行くって約束しな」と言ってくれたので家に帰ったら早速電話を掛けました。
「またおばあちゃん家に遊びに行くから次は一緒にお買い物しようね!」
『分かったよ、いつでもおいで』
そう会話をし、電話を切りました。
次会える日が楽しみで夜ご飯中もうきうきしていました。
部屋でゴロゴロしていると母の声。
リビングで大きな声を出していたようで部屋まで聞こえてきました。
様子を見に行くと母と父が慌てている様子でした。
「おばあちゃんが意識不明」
この言葉が聞こえてきました。
母は病院に運ばれたおばあちゃんの元へ行く為家を出ていきました。
私はまだ放心状態でした。
現実を受け止められなく、ベッドの中で泣いてしまいました。
私に気づいた父は
「大丈夫、絶対助かる」
と声を掛けてくれました。
看護師の父が言ったので自分にも大丈夫と言い聞かせました。
しかし、やはり心のどこかで嫌な予感がしていたのです。