吉崎様のあれやこれやの猛攻に対して、蒼空は無表情のまま言葉を返す。
「二次会を盛大にすればいいじゃないですか」
「そういうことじゃないってば!私は蒼空さんも式も全部自慢したいのっ」
力を込めて最大限の女の我儘を通そうとする吉崎様を、私は何とも言えない気持ちで眺めていた。
確かに月島蒼空という男性は、昔から異性だけに留まらず、同性をも惹きつける不思議な魅力があった。
愛らしい顔と溢れる優しさに、誰しもが蒼空を慕っていた。
28歳となった今の蒼空を改めて観察すると、吉崎様の言いたいことが少しわかった気がする。
愛らしかった顔は成長し、それはそれはとてつもなく美しい顔へと変貌を遂げていた。
そういえば背も高くて足も長く、誰しもが納得できるような美しく小さい、まるでモデルのような蒼空。
これは間違いなく、少しでも多くの参列者全員に見せびらかしたいに違いない。
私はいまだに続く吉崎様の猛攻に頷きたくなるのをぐっと堪えた。
「そういう機会は別の時に設けてください」
それでも頑なに最少人数でと言い張る蒼空は、ポケットから震えるスマホを取り出すと溜め息をついた。
「すみません。時間切れです。とにかく式は全て由香さんの望み通りにしてください。僕の要望はありませんから。ですが人数だけは変更なくお願いします。こちらにもいろいろと家族や職場関係の都合があるもので。では後は頼みます」
言い包める様にそう言って席を立った蒼空に、「もういいっ」と吉崎様は顔を背けた。
「二次会を盛大にすればいいじゃないですか」
「そういうことじゃないってば!私は蒼空さんも式も全部自慢したいのっ」
力を込めて最大限の女の我儘を通そうとする吉崎様を、私は何とも言えない気持ちで眺めていた。
確かに月島蒼空という男性は、昔から異性だけに留まらず、同性をも惹きつける不思議な魅力があった。
愛らしい顔と溢れる優しさに、誰しもが蒼空を慕っていた。
28歳となった今の蒼空を改めて観察すると、吉崎様の言いたいことが少しわかった気がする。
愛らしかった顔は成長し、それはそれはとてつもなく美しい顔へと変貌を遂げていた。
そういえば背も高くて足も長く、誰しもが納得できるような美しく小さい、まるでモデルのような蒼空。
これは間違いなく、少しでも多くの参列者全員に見せびらかしたいに違いない。
私はいまだに続く吉崎様の猛攻に頷きたくなるのをぐっと堪えた。
「そういう機会は別の時に設けてください」
それでも頑なに最少人数でと言い張る蒼空は、ポケットから震えるスマホを取り出すと溜め息をついた。
「すみません。時間切れです。とにかく式は全て由香さんの望み通りにしてください。僕の要望はありませんから。ですが人数だけは変更なくお願いします。こちらにもいろいろと家族や職場関係の都合があるもので。では後は頼みます」
言い包める様にそう言って席を立った蒼空に、「もういいっ」と吉崎様は顔を背けた。

