『あら、わたくしったら失礼を。お姉様も半分平民だったわね。気が付かなくてごめんなさい。お姉様とダナース国の国王陛下、とってもお似合いだわ』
リゼットは扇で口元を隠すと、『ほほほ』と笑う。
ごめんなさいと口では言っているが、明らかに嘲笑している。
『まあ、リゼット。そんな風に言うものではありませんよ』
オハンナがリゼットを窘めるが、くすくすと笑っていて本音はオハンナ自身もそう思っているのだろう。
シャルロットはぎゅっと手を握る。
自分の中にふつふつと沸いた怒りを必死にやり過ごした。
◇ ◇ ◇
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…