「きっとお仕事しているにゃん」

 ソファーの上にいたルルはすっくと立ち上がると、シャルロットの足下に擦り寄る。シャルロットはルルを抱き上げると自分の膝に載せ、その背中を撫でた。

「こんな日も仕事なのね」

 シャルロットはシュンとして肩を落とす。

 早く来てほしい。
 いつものように甘く微笑んで、優しく抱きしめてほしい。

 ──だって、今夜はふたりにとって特別な日なのだから。


    ◇ ◇ ◇