しかし次の瞬間、何かに気付いたようにエディロンの表情が変わった。シャルロットの耳のあたりを凝視しているように見える。

「陛下?」

 シャルロットはどうしたのかと不思議に思った。

「この髪飾り……」
「髪飾り? ああ、これは母の形見です。地味ですが、気に入っているのでよく使っています」