『その格好、お姉様にとてもお似合いね。それにその髪飾り、随分とお気に召されているのね』
『ありがとう。ええ、そうなの。それにこの髪飾りもとても気に入っているのよ』

 シャルロットは褒められたことが嬉しくなり、表情を明るくする。

 シャルロットの髪には、今日も母の形見の髪飾りが付いていた。
 髪飾りはこれしか持っていないから他に選びようがないのだが、気に入っているというのは事実だ。

『ふうん』

 リゼットはシャルロットの反応になぜかつまらなさそうに扇を揺らす。
 シャルロットはリゼットの亜麻色の髪に視線を移す。そこにはたくさんの宝石があしらわれた髪飾りが輝いていた。