救急車の音が近づいてくるのがわかる。
その途端もう何もかもが抑えきれなくなって
気持ち悪いのとか息がしにくいのが
あからさまに前面に出てきた。
悔しくて涙も出てくる。

「結菜ちゃんゆっくり息してごらん?
大丈夫だからねー。
意識飛ばさないようにおめめ開けててね。
あと少しだけ頑張って。
救急車乗るからね。病院行こうね。」

あーちゃんにもたれかかる力もなかった。