「れ、麗くん!?」

「やっぱりいい反応するやん。ていうか、チョロすぎ、顔真っ赤」

「は?」



麗くんは意地悪く笑って、繋いでいた手を離す。

チョロいも何も、急に手を繋いできたらびっくりするでしょうが!



「あのねえ、麗くんみたいなイケメンに迫られたら、誰だって赤面するから!」

「もっといじめたくなるけん、抵抗せんで」



類がひねくれた悪魔なら、麗くんは誘惑の悪魔だ!

チョロいって分かってるなおさら、そういう態度を取らないでよ。

もう、ドキドキしないのが目標だったのに全然ダメだ。

悔しくて睨んだら、麗くんは嬉しそうに口角を上げた。