ペンギンたちは低い柵に囲まれた、芝生の上でをとことこ歩いていた。

ペンギンって氷を模した白い殺風景な場所にいると思ってたから、なんか意外。

でも広いし伸び伸びしてて、ほかの動物園や水族館に比べてゆったりしてる気がした。

柵がひとつしかないから、ペンギンが本当に手を伸ばせば届く場所にいる。

びっくりするくらいペンギンとの距離が近くて驚いた。



「え、ペンギン距離ちかーい!手を伸ばしたら触れそう」

「つつかれるよ」

「本当に手伸ばしたりしないから大丈夫!」

「ゆらちゃんってさ、リアクションいいね」



私の子どもっぽいリアクションを笑った麗くんは、何を思ったのかするっと手を繋いできた。

えっ、なに!?何なの!?