イルカショーはレベルが高くてすごく楽しめた。

正直そこまで興味はなかったけど、実際目にしたら考え方が変わった。

30分前から待機してる人の気持ちが分かる、見てよかった。



「ゆらちゃん、そろそろ行くよ」

「あ、うん」



感動で呆然としていたら、麗くんが私の顔の前で手をヒラヒラ振る。

立ち上がってその場から離れようとしたら、麗くんが「どうやった?」と聞いてきた。



「めっちゃ良かった!ショーのレベル高いね」

「ご機嫌やん、よかった」



テンション高めに答えたら、麗くんに笑われた。

でも最近、麗くんに笑われるの嫌じゃなくなってきた。

なんでかな、素を出してくれるようになったからかな。

そんなことを思いながら、屋外のペンギンコーナーに向かった。