「あ、イルカのショー見る?ぼちぼち行かんと客席が埋まる」



麗くんの横顔を見つめて、生じた疑問に向き合っていると、ふとスマホを見て時間を確認した。



「もう?でもあと20分くらいあるんじゃない?」

「土日は早く行かんと座れんとよ、行こ」



なるほど、空いてきたと思ったらみんなイルカショーの会場に向かってるんだ。

私もせっかくだから近くで見てみたい。

地元民の意見を尊重して、その場を離れることを選んだ。