教室を飛び出した愛衣は、缶ジュース持って教室に戻ってきた。

どうやら彩季に対してのお詫びのジュースらしい。



「そんなことよりゆらちゃん、遠藤兄弟と知り合いやったんやね」



彩季にジュースを渡した愛衣は、どこかそわそわした様子で話しかけてきた。

可愛い……とてもじゃないけど元ヤンには見えない。



「うん……実は家が隣で」

「うわっ、まじで?大変やんあの兄弟、顔はいいけど、顔は」



顔は、と強調する愛衣は、あんまり類と麗くんが好きじゃないみたい。

まあ、とことん性格悪いもんねあのふたり。