遠藤くんには敵わない

「ねえ類、なんでここまで来たの?」

「福岡のいいとこ紹介してやろうと思って。とりあえずオレの好きなカフェ紹介する」



そう言って駅の近くのデパートに入った類は、オシャレなカフェに入っていった。

お店の外に置かれているメニューを見たら、いちごを使ったドリンクやパフェの写真があった。

福岡っていちご有名なんだっけ。



「本店は糸島にあるっちゃけど、そこまで行く時間ないけんこっちに来た」

「イトシマ?」

「糸島は市内から1時間くらいで行けるとこで、観光地とかオシャレなカフェがいっぱいあると。
海も綺麗でいいとこよ」



店内のテーブルに座った類は楽しそうに語っている。

そんな所あるんだ、知らなかった。

確かに私、東京に帰りたいあまり福岡のこと知ろうともしなかったな。

それなのに類は丁寧に質問に答えてくれるから、ほんの少し罪悪感。

昨日八つ当たりしてしまったことを反省した。