学校に行くのは嫌だったけど、特に変わりはなかった。

彩季と愛衣は普段通り接してくれたし、クラスの人もこれと言って直接いじめてきなりはしなかった。

裏では影口言ってるのかもしれないけど。

でも、麗くんがどうにかしてくれるって言ったからそれを信じてみることにした。



「他校の人がおる、しかもイケメン」

「彼女待ちかな」



帰ろうと昇降口に向かったら、クラスの女子が正門の方を見てはしゃいでいた。

うわ、私のことうざいって言ってきた人たちだ。

やだな、早く帰りたいのに。



「てかあの制服……もしかして遠藤兄弟?」

「弟の方?やば、バリかっこいい!」



って、遠藤兄弟って言った?