「は、はい、長谷川です」

「福岡にようこそ。お待ちしてました」


突然現れたイケメンが私に笑いかけてくれた。

少しタレ目気味な二重の目がいい。笑うと目尻が下がってキュンキュンしちゃう。

待って、めっちゃタイプなんだけどどうしよう。


「両親を呼んできますね」


そういうとその人は、ほうきを持ったまま隣の一軒家に向かった。


「え……マ、ママ!今の人誰!?」

「お隣の遠藤さんの息子さんよ。
言ったでしょ、ゆらと同い年の双子の兄弟がいるって」

「聞いてない!あんなイケメンなんて聞いてない!」


隣の家は、貸家主の遠藤さんのご実家。

私と同い年の子どもがいるとは聞いてたけど、あんなイケメンだとは思ってなかった。

しまった、もっと気合い入れてメイクするんだった。

ぜひお近付きになりたい、仲良くなりたい!