遠藤くんには敵わない

「……類?」



類の声だ。振り返ったら類の隣に、麗くんとラッキーもいた。

類は笑顔で近づいてきて、男に「すみませんお兄さん」と声をかけた。



「こいつオレと待ち合わせてたんです。ナンパ待ちじゃないんで手放してくれません?
見て、可哀想に震えとるやん」

「道聞こうとしてただけだから」

「ナンパですよね、あんまりしつこいと警察呼びますよ」

「……」


嘘をついた男にピシャリと言ってのけるのは麗くん。

タイミングよくラッキーが吠えて、男たちは私から手を離してどこかに行った。

いつもいじわるばっかりなのに、味方になったらこんなに頼もしいなんて……。

私は安心して目頭が熱くなるのを感じた。