あの悲劇の瞬間から3ヶ月後。

私は最後まで『私だけ東京に残る!』と粘った。

しかしママに『あんたね、そんな金ウチにある訳ないでしょ!』と烈火のごとく怒られて諦めた。

娘の意見を聞き入れてもらえず、引越し当日、私は泣く泣く羽田空港にいた。



「あ、お土産持っていかないとな」

「そうねー、東京土産何がいいかな」

「お土産?ひよこでいいじゃん、私買ってくる」


私は最悪の気分なのに、両親はまるで旅行気分。

イライラしながらお土産を買って、ふてくされたまま飛行機に乗った。