「だからゆらちゃんが好きやけん、あえて突き放そうとしたと」



じゃあ、類は私のこと飽きたわけじゃないの?

でも、好きなのに突き放すなんて、そんなことして欲しくなかった。

つまり類は、私のことまだ好きなんだよね。

……だったら、話し合わなきゃ。



「類、今どこにいるの?」

「先に家帰ったよ。部屋に引きこもっとると思う」

「……ありがと麗くん!」

「お礼はラーメン奢ってくれたらそれでいいよ」



お礼を言って走り出すと、麗くんはニヤッと笑った。

情報を教えたからラーメン奢れって?

もう、相変わらず天使みたいな顔してちゃっかりしてんだから!

だけど、麗くんがいつも通り接してくれたおかげで元気になって笑った。