「ふふ、うん事前に伝えたよ」



よかった、それならいいけど。



「陸さん、あまりお父さんを刺激しないでくださいね。
私と類が付き合ってるって知って、タンスに小指ぶつけて骨にヒビが入っちゃうような人なので」

「やば、気をつけよう。結婚なんて言ったら腰骨折るかも」



忠告したら陸さんは無邪気に笑った。

あれ、類と重なってなんだか可愛く見える。



「お父さんには事前にしっかり伝えたから大丈夫。
今日は結婚式の日程が決まったから、それを話そうと思って」

「結婚式!そうだったんですね……あ、すみません寒い中足止めしちゃって」

「大丈夫、ゆらちゃんに話せてよかった」



そう言うと仁奈さんと陸さんは遠藤家の門を開いて入っていった。