「ただいまゆらちゃん。
ねえ陸、この子はお隣のゆらちゃん」

「ああ、お隣の……こんにちは」

「こ、こんにちは」



仁奈さんは赤の他人の私のことも紹介してくれた。

するとリク、と呼ばれた彼氏さんに微笑まれて驚いて1歩後ろに下がった。

だってびっくりするくらい綺麗な笑顔だったんだもん!

イケメンすぎて怖い、私みたいなただの高校生からしたら近寄り難い存在だ。



「ねーちゃん、おかえり。陸さんもいらっしゃい」



すると背後から類の声がした。



「類、暑いから出てこなくていいのに」

「いや、ゆらの叫び声が聞こえて出てきた。大丈夫?」



類はてっきり大好きなお姉ちゃんに逢いに来たのかと思ったのに、私の心配をしてきた。

だからそういう優しさを見せるの、ずるいって。