遠藤くんには敵わない





引越し作業が終わったのは、春休み最終日のこと。

はあ、明日から新しい学校か、馴染めるかな。

不安に感じたから、いろいろ考えないように庭掃除を買ってでた。



「掃除して偉いやん」

「……わっ!」



急に辺りが暗くなったと思って上を見上げる。

すると家を隔てるコンクリートブロックの塀の上に類が座っていた。

なんなの?神出鬼没で心臓に悪いからやめてほしいんだけど。



「ひよこ久々に食べるっちゃけど」



類は片手に私があげたお菓子を持っている。

包み紙を開けた類は、上から私の顔を見つめる。

……うっ、この人もやっぱり顔がいい。

じっと見つめられたらドキドキしちゃう。