「おかえり、ゆら」

「ただいま……元気ないけどどうした?」

「……そっち行っていい?」



窓を開いて声をかけると、元気が取り柄みたいな類が落ち込んでいる。

とりあえず部屋に招くと、類は突然私の手を握ってきた。



「ゆら、オレを選んで」

「え……」

「お願い……」



え、何事!?俺を選んでって何!?

待って、類が何か勘違いしてるんだけど。

ねえ麗くん、一体何を吹き込んだの!?