「分かった、面白そうやけん俺が発破かけるわ」

「わー、悪い顔」

「いいよ、類に吠え面かかせてやれるからウィンウィン」



吠え面って……いったい何を言うつもりだろう。

兄弟喧嘩に繋がらなきゃいいけど。

少し不安になったけど、ママが「朝ごはんできたよ〜」と家の中から声をかけてきたからそれ以上考えるのをやめた。

その日は彩季と愛衣と遊ぶ日だった。

映画見てショッピングしてカフェで長時間語り合った。

エンジョイしすぎて帰ってきたのは20時頃。

電気をつけると、類の部屋の窓が開いた。