それから30分くらい博多弁について語った類は、来た時とは違って笑顔で帰ろうとしていた。

窓枠に手をかけて、帰るのかと思ったら振り返ってきた。



「あのさ、いちごの話覚えとる?」

「あー……私のこと眼中に無いって話?」

「あれ、取り消すわ」

「は?」



取り消す、確かにそう言うとひょいっと窓枠に足をかけて自分の部屋に帰っていった。

ちょっと、言い逃げ!?

なんてこと宣言してから帰んの!?おかげで爆発しそうなくらい心臓がバクバクしてるんだけど。

ああ、もう。やっぱりあの兄弟わけわかんない!