「今からじゃなくていいけど、類が空いてる時間で」

「うん、よかよ」

「ありがとう、よろしくお願いします」

「どうしよっかな、夕飯までヒマやけん、今からそっち行っていい?」



今から来てくれるの?なんだかんだ乗り気じゃん。

するとあっち行け、とハンドサインを出された。



「じゃあ、どいて」

「え?」

「窓から入るけん」



窓から!?アグレッシブだな危ないって。

そう思いながら窓から離れたら、類は軽い身のこなしで窓を伝って部屋に入ってきた。

トン、と部屋に着地した類からは、柑橘系のいい匂いがした。