「聞いてよゆらちゃん」



ふと、ニヤッと笑いながら話しかけてきた麗くん。

あ、類絡みだ。その悪い顔をする時はだいたいそうだもん。



「類、ゆらちゃんのこと好きすぎて馬鹿みたいに点数落ちた。マジで笑える」

「まさかの赤点!?」

「いや、そこまでじゃないけど過去最低って」



やっぱり類のことだった。

それにしても、私のことが好きすぎてって何?

麗くんはそう言うけど、テスト期間に入ってから類と話してないんだよね。

避けられてる気がするくらいなのに、本当に私のこと好きなの?