「麗くーん!見てみて、過去最高点!」



期末テストが終わって、テストが返却された日。

私は麗くんに答案用紙を誇らしげに見せつけた。

数学は81点と84点、化学は80点。

麗くんのおかげですごくいい点が取れてしまった!

いつもは70点取れたらいい方なのに。



「えー?俺が教えたのに100点じゃないと?」



喜んでくれると思ったけど、100点じゃないからって不満げ。



「うっ、でも……3教科の平均点50点くらいだから、これでも頑張った方だよ」

「そっか、偉いね」



偉いと褒めてくれるけど、適度な距離を保って笑いかけるだけ。

麗くんはあの日以来、過度なスキンシップはしなくなった。

でもあの時より仲良くなれて、麗くんも素で話してくれるようになった。