遠藤くんには敵わない

これはまずいと思って、普段の類に戻ってもらうため、わざと小馬鹿にしたような態度をとった。

バレて鋭い目を向けられたけど、おかげで惹かれていた気持ちは消え去った。

危ない、類に惚れたら絶対ろくなことないもん。



「花ってひたむきやん。愛情注いだ分だけ応えてくれるけん好き」



それなのに、また優しい目をして花を見つめる。

心を鷲掴みされたような、キュンとする優しい顔。

もう、類のくせにずるいよ。



「なんか、類が哲学的なこと言ってる……」

「あ?やっぱバカにしとーやろ」

「滅相もございません!」

「なんその喋り方」



私を無表情で睨みつけた次の瞬間、類は屈託のない笑顔を見せた。

ああもう、やっぱり遠藤兄弟はいろんな意味で危険だ。