「この前、ふたりでマリンワールド行ったっちゃろ?なんでオレ誘ってくれんかったん」

「だってゆらちゃんとふたりきりでデートしたかったけん」

「麗、ゆらが単純なの忘れたと?チョロいけん勘違いするようなことせん方がいいって」



類はからかうように麗くんに迫る。

すると、麗くんは爽やかな笑顔を浮かべた。



「ゆらちゃんなら勘違いしてくれていいよ」

「……は?」



衝撃的な発言の後で、なぜか類の方がびっくりしてた。

いや、驚いていると言うよりはショックを受けてる感じ。



「そういうとこだから、じゃあ」



麗くんは含みを持たせて笑うと、家の中に入っていく。

類と私はその場に立ち尽くして顔を見合わせていた。