週明けの学校帰り、帰ろうとした瞬間大雨が降り出した。

何このゲリラ豪雨、1歩でも外出たらびしょ濡れになるやつじゃん。

教科書濡らしたくないし、止むまで待つか。

はあ、月曜からツイてない。

ため息をついた時、手に持っていたスマホから着信があった。

相手は類だった。



『ゆら、まだ学校?』



着信に応じると、電話越しに類の声が聞こえた。

なんか、電話だといつもより低く聞こえてドキッとする。



「うん、傘忘れちゃって雨止むの待ってる」

『たまたま近くにおった母さんに迎えに来てもらったちゃけど、通りかかるけん乗ってく?』

「お言葉に甘えます!」

『ん、あと5分待っとって』



ラッキー、類のおかげで濡れて帰らなくてよさそう。

気まぐれだとしても嬉しい。