その日、麗くんはどこかソワソワしていた。
土曜日の昼過ぎ、お小遣い欲しさに庭の草むしりを買って出ると、門の外を行ったり来たりする麗くんを見かけた。
なんだろう、どうしたのかな。
かぶっていたお母さんの麦わら帽子を取って、髪型を整えてから麗くんに話しかけようと門の外に出る。
すると、麗くんは一点を見つめてぱあっと笑顔になった。
何その顔、見たことない無邪気な満面の笑み……。
「麗、ただいま」
目線の先に、遠目から見ても綺麗な女の人が近づいてくるのが見えた。
麗くんは門の外に顔を出した私を見向きもせず、その人に近づいていく。
長い黒髪をゆるく巻いて、目鼻立ちの整った、細くて綺麗な20代くらいの人。
呆気にとられて呆然としていたら、2人は仲良く並んでこっちに近づいてきた。
土曜日の昼過ぎ、お小遣い欲しさに庭の草むしりを買って出ると、門の外を行ったり来たりする麗くんを見かけた。
なんだろう、どうしたのかな。
かぶっていたお母さんの麦わら帽子を取って、髪型を整えてから麗くんに話しかけようと門の外に出る。
すると、麗くんは一点を見つめてぱあっと笑顔になった。
何その顔、見たことない無邪気な満面の笑み……。
「麗、ただいま」
目線の先に、遠目から見ても綺麗な女の人が近づいてくるのが見えた。
麗くんは門の外に顔を出した私を見向きもせず、その人に近づいていく。
長い黒髪をゆるく巻いて、目鼻立ちの整った、細くて綺麗な20代くらいの人。
呆気にとられて呆然としていたら、2人は仲良く並んでこっちに近づいてきた。