「長谷川さん初めまして、類でーす」



自転車から降りて、私の両親に笑顔で挨拶したルイくん。

こっちはこっちで最高。

切れ長な凛々しい目元がどこか色気があってかっこいい。



「で、こっちがオレらとタメの娘さん?名前は?」

「ゆらちゃんだって」

「は?麗に聞いてないっちゃけど。てかもう口説いたと?」



挨拶したあと、私たちのいる方へ近づいてきたルイくん。

笑顔で名前を聞いてきたけど、レイくんが質問に答えたから怪訝な顔をした。

え、そんな怖い顔しなくていいのに。

イケメンが顔をしかめると迫力があって怖い。



「人聞き悪いな、口説いてないし。
話してただけやん。ね、ゆらちゃん」

「あ、うんそうです。
あの、これ、東京のお土産です!」



睨まれたレイくんだけど、気にせず笑顔で私を見る。

うっ、至近距離の笑顔に心臓が鷲掴みにされた気分。

胸のときめきで緊張しながら、持っていた紙袋をルイくんに渡した。