なるべく上を見ないように、桜の木の下に歩いていく。



上を見たら…ココロが悲鳴をあげそうで、怖かったんだ。



いつもの場所に行くと、桜の木の下に部活の時の子がいた。



俺は、自分のお気に入りの場所を取られた気がして…



イライラしていた。



だけど…すぐに、そのイライラもなくなったんだ。



だって…部活の時、



友ダチと笑いあってた君が。



目があった時、



俺が笑いかけた時、



顔をだんだんと赤くしてた君の横顔を見たら…



流れる涙が見えた。



月の光でキラッと光った涙。



キレイだと思った。



守ってやりたい…



そう思ったんだ。



多分、部活の時からキミにひかれていたんだと思う。





キミの涙の意味が知りたい。






今日は、俺のお気に入りの場所をキミに貸すよ。