ジリリリリリ………


朝、目覚ましの音で俺の一日は始まる。


(今日も学校か…)


俺、斉藤勇樹(さいとうゆうき)
西宮高校(にしのみやこうこう)に通っている1年生だ。


いつもの通学路はさくら並木を通る。
今は咲いていないが、もうそろそろしたらさくらが咲く頃だ。


天気の良い空を眺めていると後ろから

「勇樹くん!良い天気だね!」

と、元気のいい声が後ろから聞こえた。


「先輩、転けないでくださいね!笑」

「わかってるよ〜、キャッ!」

「うわっ!もう、行ったそばから……。」
先輩を抱きとめた俺は先輩の軽さに驚きつつ、体制を直した。

「////ご、ごめん!」

「気をつけてくださいね」

「う、うん」

このちょっとドジっ子な先輩が仲の良い朝比奈舞(あさひなまい)先輩。

先輩は、後輩や同級生から人気でかわいいと言われている。

そんな先輩ももう少し経てば卒業。

大学へ行ってしまう…。