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私と彼が出会ったのは5歳の時だ。
世間的にいう幼なじみという関係。
その関係性に私はずっと苦しめられてきた。
学校に行く時も帰る時も絶対に一緒で、
家に1回帰ってから彼の家に上がり込んでゲームをするなんて毎日の事だった。
いつからだろうか。
彼を異性として見るようになったのは。
4年生のときはとっくに彼に恋をしていたと思う。
でも、私がずっと守りたいと思っていた、
守ろうとしていたその関係はいとも簡単に崩れ落ちていった。
ほんとに小さな事だった。
たまたま、班が一緒になった子から好きな子を聞かれ彼と答えた。
それだけ。
お互いに秘密ね、
と約束しその話は終わった。はずだった。
それだけだったはず。
でも、次の日にはクラス中の周知の事実となった。
当然、彼の耳にも入ったわけで。
それからだ。私が彼を避け始めたのは。
彼が私の気持ちに気づいてしまったのなら、今までと同じ関係に居られなかった。
後から知ったことだったけどこの時彼は彼女がいたらしい。
そんな中、私の気持ちが彼に伝わってしまったのならもちろん、彼は私と関係を持ちたくないと思うだろう。
この前まで兄妹のように仲良くしていたのに、関係が変わることだってある。
私達はそのうち話さなくなり、一緒に帰ることだってなくなってただのクラスメイトとなった。
昔は、
瑞希くん、しお
って呼びってたのにな。
卒業するときは
黒崎、七瀬さん
になってるんだもん。笑えてくるよね。