「本当にごめん。」






腰を90度に曲げ、頭を下げられる。






なんで?どうして?






思考が回るはずもなく、ただただぼーっと後頭部を眺めることしか出来なかった。






静かに上がった頭。






私の視線は自然と上に向いていた。





白い肌、ぷっくりした頬、くりくりした目、






小さい顔、少しだけ高い背、すらっとした指、






「陽菜には本当に悪いと思ってる。」






私の名を呼ぶその声、






何もかもが大好きで






何もかもが羨ましい。






その気持ちは涙と共に溢れだし、けしてすぐに止まることはなかった。