美人だな・・・・・
一目見た瞬間思ったのはそんなこと
目の前に居る彼女はあたしよりもだいぶ背が高くて大きな瞳が印象的な色白美人
栗色のロングヘアが印象的で誰が見ても美人って思うだろうなって女の子
後ろに居る二人の女の子も同じくらい綺麗だな
残念なのは三人ともかなりメイクが派手
っていうかかなりの威圧感・・・・・・でももしかしてあたし睨まれてる?


「ねえちょっと聞きたいことがあるんだけどいい?」


「は、はい・・・・・」


「あんたといつも一緒にいる転校生、背の高いイケメンのことなんだけど」


背の高いイケメン・・・・・?
もしかして大和君のことだよね?


「あの人・・・・・あんたの何?」


「え・・・・?」


「何って聞いてんだけど?」


「何って彼は・・・・友達?いや、幼馴染?」
「まあどっちでもいいけどとにかく恋人とかではないわけね?」


「あ、それはもう恋人とかではなく!」
「じゃあ、蓮常寺君だっけ?あの男あたしに頂戴?」


へ・・・・・・?


「恋人でもなく付き合ってるんでもないんでしょ?だったら別にいいよね?」


彼女にそう言われて言葉が出ない
っていうか・・・・・頂戴って何?


「もも~!!何してんの?」


聞き覚えのある声が耳に入る
女子トイレのはずなのに彼が来ただけで空気が変わる
その眼はあたしだけを真っ直ぐ見つめていて・・・・
柔らかな笑みを浮かべて女子トイレにいるあたしに向かってくる
目の前の大和君はあたしの腕を掴むと躊躇なく引き寄せた
広い胸に抱きしめられると何故だかもう怖いものなどなくなったような気がする
安心感が身体全体に広がったような・・・・
彼の抱きしめる手が強さを増すと耳元で彼の声が響いてきた