大和side


「親父には話してあるから心配いらない」


「そうなんだ、わかった・・・・・じゃあこれからよろしくね」


そう言って微笑む百花
ああ、愛おしくてたまらない
俺はそんないとおしくてたまらない百花とどうしても一緒にいたかった
一緒に居られるのが学校だけなんてありえない
出来ることなら一緒に暮らしたい・・・・
そう思っていた俺に神様はほんの少しの悪戯をしたようだ


百花の住んでいるご近所で下着泥棒の被害がでている



そんなことを学校で怖そうに話す百花
俺はこの話を聞いた時怒りで頭が真っ白になった
下着泥棒?嘘だろ?
もしや百花の下着を盗んだ野郎がいるのか?
そう思っただけで頭が沸騰しそうだった


「大和君?ど・・・・どうしたの?」

「い、いやなんでもない・・・・それよりお前大丈夫なのか?」

「へ・・・・?あたしんちは被害にあってはいないよ!この頃怖いから洗濯物は全部部屋干しにしてるし」


「そうか、でも何かあったら俺にすぐ言え」


「え・・・・・?「絶対に守ってやる」


俺は自分自身に言い聞かせるように自然にその言葉を呟いていた
これは百花を守るためになんとかしなければ
学校では大丈夫だが一緒に暮らしているわけじゃないからどうしても守る範囲が狭くなる・・・・・待てそうか、一緒に暮らせばいいのか
でもあいつは今ばあちゃんの家で暮らしてる
母親思いのあいつは俺と一緒に暮らそうって言っても頷くだろうか
いや・・・・・無理だな、そう思いあぐねていた俺
こんな偶然があるだろうか、夕飯を買いに来たコンビニ帰りの道
ばったりあったのは百花のお母さんで・・・・


片手に弁当を持っているのがわかった百花の母親は何か気づいたのか親と暮らしているのかって話題に自然となった、仕事で忙しい両親が地方で俺と一緒に暮らすわけがない
だからひとりで暮らしているからどうしてもコンビニに頼ってしまうって話をする


「じゃあ・・・・部屋も余ってるしうちに住まない?この頃何か物騒だし学生さんとかに部屋を貸すのもいいかもって話してたの、どうかな?勿論家賃はお安くしとくわよ?」


願ってもない話に俺はすぐ飛びついた
なにより三食付き飯の心配をしなくていい
まあ、もっともいい点は百花と常に一緒に居られること
こんなのありえない・・・・!神様に感謝
俺はなんて幸せなんだ!!


心を躍らせながら俺はひとりで暮らすアパートに帰る
この寂しいアパートも数日でおさらばだ!
俺は気持ちも新たに早速引っ越し業者を検索する
引っ越すのいつがいいのか百花の母さんに聞かないと・・・・


自然と笑みがこぼれる
あいつには黙っとこうか・・・・?びっくりするかな
百花の可愛い顔が頭に浮かぶ
これからはずっと一緒にいられる!!
そう思うだけで沸き立つ心を抑えきれなかった