幼馴染大和君の執着愛~俺の最愛の番~

「信ちゃん!転校生の斎藤百花ちゃん連れて来たよ」


和希さんはあたしと手を繋いで職員室へとやってきた
行く途中色々な人からこれでもかってくらい見られたけどこれはたぶん和希さんと一緒にいるからなんだと思う
だってすれ違うひとは和希さんの姿を見るとほぼ全員挨拶して頭を下げてたし和希さんが?!なんて言葉がちょっと聞こえて来た
和希さんは職員室に入ると一人の男性に声をかけた


「お~悪いな東雲!っていうかお前斎藤と知り合いなのか?」

「まあ、ちょっとした知り合いかな・・・・ももちゃん、これがクラス担任の野崎信一先生みんな信ちゃんって呼んでるし先生はこの高校の卒業生でもあるんだ」

「こいつの言う通り俺が担任の野崎だ、最近共学になったばっかりで野郎ばっかだけど何かあったら遠慮なく言うんだぞ」

「はい、よろしくお願いします「信ちゃん、俺がももちゃんを守るから心配いらないって!」

「そうか、まあ東雲がそういうなら安心かそれよりもお前いい加減俺のことを信ちゃんって言うの辞めろ」

「まあ、いいじゃん!!それよりもう教室行かないとやばいんじゃないの?」


和希さんの一言がなかったらずっと職員室で喋ってるんじゃないかって位野崎先生は和希さんと仲がよかった
なんでも先生も在学中はこの青蘭高校のトップだったんだとか
どうやってトップは選ばれるのかって疑問をあたしは投げかけた
するとトップに一対一で喧嘩をして勝ったほうがトップになれるんだそう
何を隠そう和希さんも前トップに喧嘩で勝ったから青蘭のドンになったんだそうだ


そんなあたしは今、先生の紹介を受け教室に入った
あたしが入った途端しーんと静まり返る教室
え?え?な・・・・・なに?


もしかして何かまずかったりする?
この反応は何?なんでなんで?


「お~いお前ら!!今日からこのクラスの仲間になる斎藤だ、じゃあ簡単でいいから自己紹介してもらおうか」

「あ、あの・・・・東京から越してきました斎藤百花です!宜しくお願いします」


ぺこりと挨拶した途端ざわざわし始めた
なんでこんなにざわざわしてんだろ?っていうか・・・・女子が居ない?
あ、でも後ろの席に女の子が二人いる
片方の子はお下げ髪で眼鏡の女の子、もう一人は朝すれ違った赤い眼の女の子
あたしを混ぜても三人しかいないんだな


「お前らももちゃんにちょっかいかけたらこの東雲和希さまが許さないから覚えときなよ」


ざわつく教室に喝を入れるように和希さんの声が木霊する
何故か席も和希さんの隣になりなんと朝会った誠君が後ろの席にいた
それからそのまま野崎先生の数学の授業が始まるらしく教科書がまだ届いていない私は和希さんに見せてもらうことに・・・・
机をくっつけて授業を受けたけど初日で興奮していたのか頭の中に中々入っていかない