―キラッ



「わお!!ねぇ!!見た見た見た?!」

あたしは生まれて初めての流れ星に、大声で言った。


隣で寝転がってるばか…幼なじみの『武田星斗』は

「やべー見ちゃったよ俺!!」

なんて騒ぎながら、あたしと目を合わせる。



流れ星に願いごとを願うと叶う


流れた後に思い出して、ちょっと後悔。

願い事考えとけばよかった!!


今日はあたしの15回目の誕生日。

まだ寒さの残る3月2日。


家からダッシュで5分、一本だけ木の生えてる公園。

人通りも少ない公園はめったに人はこない。

そんな所で毎年こうやってせいと一緒に星を見る。


そして毎年のように星をプレゼントしてくれる。

あの星だとかそっちの星だとか適当そうだけど

ちゃんと星の名前を教えてくれる。


それがあたしの1年に1度の楽しみになってる。


今年は何て言う星をくれるんだろう…


あたしはそのまま空を見上げた。



シャラン...


「わっ!!つめたい」


振り返ると笑顔のせい。

「えみ、誕生日おめでとう」

胸元を見ると星形のネックレス。


あたし、朝岡笑は15歳の誕生日に


すてきな


すてきな


星をもらいました。