アンドロイド・ニューワールドⅡ

更に。

『それに、今夏休みだから、年下の子供達が施設に友達を呼んだりしてて、結構騒がしくて…。なかなか落ち着いて宿題出来なくて』

と、奏さんは続けました。

奏さんは施設に住んでいるので、施設の子供達が一斉に夏休みを迎えて、騒がしいのでしょう。

『市民図書館の場所、知ってる?そこで一緒に宿題出来たら、と思って…』

「成程、分かりました」

と、私は言いました。

ここで、夫婦喧嘩の行く末を、陰ながら観察しても良いのですが。

他でもない友人である奏さんが、私の力を必要としていると言うのであれば。

私も、微力ながら協力させてもらいましょう。

「市民図書館の場所ですね。分かりませんが、脳内で検索しながら行きます」

『本当?来てくれる?』
 
「はい、勿論です」

『…良かったぁ…』

と、奏さんはとても嬉しそうに言いました。

そんなに、宿題が難しいのでしょうか。

私の助けが、どうしても必要なほどに?

でしたら、私を必要としてくれる奏さんの為にも、すぐに向かうとしましょう。