アンドロイド・ニューワールドⅡ

私にとって、後悔しない選択肢。

それはきっと、奏さんを温かく、快く送り出すこと。

それ以外にないと、私は思いました。

そう、決めたはずだったのに。





週明けの、月曜日。

その日は、昼休みに琥珀さんがやって来ました。

私は琥珀さんに、奏さんが来年度から転校されることになったと話しました。

「…え、そうなんですか?」

と、琥珀さんは奏さんに聞きました。

「…うん。一応…その予定」

と、奏さんは俯き気味に答えました。

何故でしょう。たったそれだけのことなのに。

私は、胸を抉られたような錯覚を覚えました。