アンドロイド・ニューワールドⅡ

そのような訳で。

およそ四日間かけて、アンドロイドックに入って検査したところ。

結局今年のメンテナンスでも、私に特に異常はないという結論に至りました。

それはそれで、良かったですね。

そこで、メンテナンスを終えた私は、再び『Neo Sanctus Floralia』を出て、星屑学園に戻ることになりました。

一週間休むと言いましたが、それはメンテナンスで異常が見つかった場合、修復する為の時間が必要だったからです。

何事もなければ、メンテナンス自体は四、五日程度で終了します。

よって、異常なしだった私は、早めに戻ることになりました。

しかし、その前に。

私は久露花局長に、予想していなかった宣告を受けました。

「実はね、瑠璃華ちゃん。君に後輩が出来る予定なんだ」

と、局長は言いました。

…。

…はい?

「後輩…?どういう意味ですか?」

「瑠璃華ちゃんと碧衣君が、『人間交流プログラム』を始めて、それぞれ半年以上経ったよね?」

と、局長は聞きました。

それはもう、自明の理です。

「勿論、把握しています」

「それで、紺奈局長が考案した『人間交流プログラム』は、『新世界アンドロイド』が人間の感情を学習する為に、充分な効果があると実証された」

「そうですね」

と、私は言いました。

紺奈局長の考えたプログラムが、これほど評価されて。

碧衣さんも、きっと喜んでいることでしょう。

紺奈局長本人よりも、碧衣さんの方が喜んでいるでしょうね。

「そこで、更にこのプログラムに参加する『新世界アンドロイド』を増やすことになったんだ」

と、局長は言いました。

成程、後輩とはそういう意味ですか。

「次は、誰が『人間交流プログラム』に参加するのですか?教えてもらえるのですか?」

「うん、特に禁止されてはいないから、教えられるよ」

「では、どなたが次の被験者になるのですか?」

「第1局所属Sクラスの『新世界アンドロイド』、2017番。コードネーム『キルケー』」

と、久露花局長は答えました。

そう言われて、私は該当する人物を思い出しました。