好きだけど、好きなのに、好きだから

あっ、いけない!

まだ、洗濯の途中だった。

洗濯物を干しながらも、気になってしまう。

まだ、練習してるかな?

ドリンクを作って体育館のドアを開けた。

佐伯君はタオルで汗を吹きながら、私の方へと歩いてくる。

ちょうど、シュート練習を終えたところみたいだ。

「これ」

ドリンクを差し出す。

「どうもっす」

「すごいね!部活の後も練習して」

「俺、もっと上手くなりたいっす」

佐伯君はさらっと言ったけど、その言葉は私の心に響く。

もっと上手くなりたいかぁ……